人物語CASE7広尾の波を求めて千葉県から越境入学した
宮坂麻依子さん(17歳)
千葉県出身。7歳でサーフィンを始め、
10歳で初めて広尾町を訪れる。
2014年春に広尾町に単身移住。
池下産業株式会社 池下藤一郎社長宅に下宿しながら、
北海道広尾高等学校へ越境入学。
2人の姉はともにプロサーファー。
7-17歳で始めたサーフィン
姉に引っ張られて始めたサーフィン
初めて来た広尾に魅せられました
最初は3歳上と1歳上の2人の姉に合わせ、
7歳で始めたサーフィン。
小学校3年生くらいになると、
姉たちに負けないように、
先に海から上がらないという感じでのめり込んでいきました。
その頃お世話になっていた
千葉のサーフショップのオーナーさんから、
広尾の海の良さを聞きました。
私たち3人は「行きたい!」と言い出すと、
両親も賛成し、私が小学校3年生の夏休み、
家族全員で初めて広尾にやってきました。
車で北上し、途中でサーフィンをしながら広尾へ。
今思えば、映画みたいですね。
広尾の海のことは、
夏なのに寒かった記憶くらいしかありませんが、
きれいな川など千葉では味わえない自然環境に、
いっぺんで魅了されました。
7-2千葉から広尾へ越境入学
広尾が好きすぎて
この海でプロを目指すために移住
翌年の夏は、サーフショップのオーナーさんのキャンピングカーで
広尾に来ることができました。
オーナーさんを通じて、今現在、広尾で下宿させていただいている
池下産業の池下藤一郎社長をご紹介いただき、
その後は夏休み、冬休み、春休みと長い休みの度に
姉妹3人で広尾へ来て、池下社長のお宅に泊まらせてもらいながら
サーフィンをやったり、あちこちに連れて行ってもらったり。
広尾で過ごした数日間が楽しすぎて、
休みが終わっていったん千葉に帰ってから、
翌週末に私だけまた広尾に来ることもよくありました。
こうして中学生までの間、千葉と広尾を行き来するうちに、
「広尾の海で毎日サーフィンの練習をして、
将来の夢を1人で見つけたい」との想いが膨らんでいきました。
高校の進路を決める際、両親に「広尾に行きたい」と言ったら、
気持ち良く賛成してくれまして、
池下社長に相談し、広尾移住への想いを伝えて、
受け入れていただけることになりました。
7-3親元を離れた広尾での高校生活
豊かな自然と温かい人に囲まれて
広尾ライフで日々成長を実感しています!
千葉に比べて広尾は気温こそ低いですけど、
その寒さをまったく感じないくらいの豊かな自然と人の温かさに包まれ、
広尾の移住生活を楽しんでいます。
サーフィンに関しても、
広尾は全国有数のいい波がいつも来るポイントなので、
確実に成長できていると思います。
夏は朝、高校に行く前に海に入って、
下校後もすぐに海に行き、気が付けばずっとサーフィンに乗っています。
近くの川をさかのぼって行くと、森の中に少し開けた秘密の場所があって、
たまにそこでボーッと過ごしていることがありますが、
すぐに「サーフィンしたい!」と思い出して海に戻るんですよ。
今までは広尾高校にサーフィンをやっている友達はいませんでしたが、
今年はやってみたいと言っている友達がいるので、
とても楽しみなんです。
今、広尾高校には私1人のサーフィン同好会があるんです。
私が卒業するまでに1人でも仲間が増えて、
サーフィンを通じて広尾の良さを感じてくれたらいいですね。
7-42020年のオリンピックに向けて
高校卒業後にプロを目指し
東京五輪にもチャレンジ!
一番身近な目標は、
高校卒業後にプロサーファーになること。
この1年間しっかり練習し、大会で上位成績を収めたいです。
サーフィンは2020年東京オリンピックの
正式種目候補に残っていますが、
まだ決まってはいないので、
まずは第一ステップとしてプロになることだと思っています。
2015年は全日本で3位と、
宮崎で行われた大会での優勝が最高成績でしたが、
実力的にはまだまだですね。
広尾では恵まれた波や環境で練習ができるので、
他の海で大会に出た時は波が悪くて苦労することもあります。
そういう時でも、一瞬いい波が立つ時があるんです。
その時はいつも広尾でいい波をつかんでいる私の方が経験豊富なので、
大技が出せる確率が高いと思います。
姉の存在は、以前はライバルと思っていましたが、
今は尊敬できるプロサーファーであり、いつか超えたい目標ですね。