人物語CASE9100年続く牧場の生乳で独自のチーズを開発
佐々木司さん(38歳)
帯広市出身。
北海道帯広農業高等学校で
チーズ作りの魅力に出会い、
2003年、新卒でチーズ工房NEEDS設立メンバーの
チーズ職人として入社。
9-1100年の歴史ある牧場
明治時代から続く100年牧場の
良質で安全な生乳のみで製造
私たちは、明治時代に開場し
100年もの歴史を刻む新田牧場の生乳で
チーズを作る工房です。
工房の周囲には新田牧場の700ha以上の牧草地が広がっています。
この広大な土地で、牧草、デントコーン、
サイレージなどの粗飼料を完全自給。
広い北海道でも、
輸入に頼らない粗飼料で運営している牧場は
とても珍しいんです。
牧草地には小川が流れ、
樹齢200年以上のカシワの名木を残しています。
このことが美しい景観作りにも役立っています。
9-2NEEDS設立と同時に入社
ほかにはない独自のチーズを目指して
仲間3名の職人でスタート
北海道帯広農業高等学校を卒業し、
新卒でNEEDSへ入社しました。
NEEDSが設立され、チーズを作り始めるための職人を募集していて採用されたのです。
仲間3人で失敗を繰り返しながら、
でも若いパワーと情熱を持って、
他にはない幕別生まれのチーズを作ろうと取り組んで、約20年が経ちました。
そもそも、私とチーズの出会いは、
帯広農業高校でチーズ作りに傾倒する先生と
ブルーチーズを作ったことがきっかけでした。
友達は「チーズなんてニオイとクセの強い食べ物だ」と見向きもしなかったので、
私は先生と2人でチーズ作りにはまっていきました。
新規工房のNEEDSが立ち上がり職人を募集することは、先生からお聞きした話で、
今の私があるのは先生のおかげ。
まさに恩師といえます。
今、先生は定年退職され、
自宅で自家製チーズ作りに励まれているんですよ。
たまにアドバイスをいただく、ありがたい関係です。
9-3毎日食べても飽きないチーズ作り
チーズ嫌いでも食べられる!?
おいしいミルクの風味豊かなチーズ
工房をスタートした時に
「大地のほっぺ」と「槲(かしわ)」の2種類を作りました。
NEEDSのコンセプトは、クセを押さえた誰にでも食べやすいチーズ。
毎日食べても飽きがこない、料理にも使える繊細なチーズです。
「槲」は4カ月熟成のハードタイプですが、
ほのかな熟成香と塩気が絶妙なバランスだと思います。
「大地のほっぺ」は、塩水でウォッシュしながら
重しを使わず自重のみで水分を抜き、
約2週間でパッケージする非常に珍しい製法です。
赤ちゃんのほっぺたみたいにふっくらやわらかな食感が特徴です。
最近は、モッツァレラとカチョカバロ、ラクレットの人気が急上昇しています。
9-4700ha以上の牧草地にあるショップ
広大な牧草地の中にたたずむ
幕別のショップでお待ちしています!
チーズ工房のまわりは見渡す限りの牧草地。
夏場は緑の絨毯に、
NEEDSのロゴデザインにも取り入れている槲(かしわ)の巨木が点在する、
とても美しい風景が広がっています。
昭和の時代には、
この美しい風景が映画のロケ地にもなったほど。
市街地から離れた田舎ですが、
他では得られない雄大な自然に、
心が洗われるのではないでしょうか?
幕別町の豊かな自然とおいしい食材を味わいに、
ぜひお越しください。